個別医療デザイン
歯医者さんを「キモチイイ!」オフィスに!
にわかに信じがたいことですが、私が子供のころには子供用の歯ブラシなんてものは存在しませんでした。一家で1~2本の歯ブラシを共同で使っていました。ましてや、歯みがき剤は、それはそれはハッカ味の強いものばかりでしたが、私は大人用の粉歯みがきを平気で使っていたようです。しかし、当時は子供の歯を親が仕上げ磨きしてあげるなんてことは、まったく誰も考えていなかったのですから、そのような商品は毛頭必要ありませんでした。乳歯が溶けていること自体、ごく普通のことでしたから当然歯医者さんへ行くのは、溶けた歯が痛み出してからでした。それから半世紀、こんなにも歯科の世界が変わるなんて誰が想像しえたでしょう。
しかし、肝心な課題がいまだに残されています。むし歯や歯周病が、他の感染症のように駆逐されていないことと、そして今でも歯医者さん嫌いが蔓延していることです。歯みがきだけでむし歯予防ができないように、歯科医院には患者さんを癒すもっと多くのアピールと、アイテムが必要です。私は、「個別医療デザイン」と勝手に称していますが、すべての人に共通のむし歯予防方法はないとおもいます。しかし、自らが試して、「キモチイイ!」ことは、人にしてあげて良いと思います。「寝る前のおやすみチョコレート」を喜んでくれる人たちには、きっと良いことがあるとおもいます。歯医者さんへ足を向けるきっかけになるでしょう。「怒られない、痛いことをされない」歯医者さんのイメージをさらに「キモチイイ!」オフィスに昇格できるチャンスかもしれませんよ。
医療法人 スマイルアート
歯 科 医 師 神谷 誠
(「歯医者さんが作ったチョコレート」開発者)